「ナニーを雇いたいけど、どこから始めればいい?」——バンコクに来たばかりのご家庭から、いちばんよく聞かれる質問です。無理もありません。日本やアメリカ、ヨーロッパとはやり方が違うので、最初に戸惑うのはごく自然なことです。
でも安心してください。ひとつずつ分解すれば、ちゃんと進められます。このガイドでは、全体の流れを一歩ずつ、迷わないように案内します。
STEP 1:まず「何をお願いしたいか」を明確にする

探し始める前に、数分でいいので「どんな手助けが欲しいか」を書き出してみましょう。ここが明確なほど、この先の全ステップがラクになり、ミスマッチも防げます。
考えるポイント:
- 子どものケア——何人・何歳?
- 家事の範囲——掃除・洗濯・料理、それぞれどのくらい?
- 勤務時間・頻度——フルタイム/パートタイム/住み込み?
- 語学——英語が必要?タイ語だけでOK?
- 運転——運転してもらう必要は?
- 料理——タイ料理だけ?和食・洋食も?
書き出すと「求める人物像」がはっきりして、面接のときのチェックリストにもなります。
STEP 2:探し方を選ぶ

バンコクでよく使われる方法は3つ。組み合わせるご家庭も多いです。
エージェント・プラットフォームを使う(初めての方に一番おすすめ)
HelloNannyのようなサービスを使うと、候補者のプロフィールを見て、アプリ内で直接やり取りし、会う前に面接を手配できます。複数の候補を1か所で比べられて、言葉の壁や書類のサポートも受けられるので、初めての方に一番やさしいルートです。
Facebookグループで探す
バンコクの外国人コミュニティのグループには、ナニー・メイドの求人・求職がたくさんあります。うまくいくこともありますが、身元確認や経歴チェックは自分でやる必要がある点は覚えておいてください。
知人の紹介
信頼できる友人からの紹介は、いちばんリスクが低い方法です。ただ、もし相性が合わなかったとき、紹介してくれた友人との間が少し気まずくなることも。
STEP 3:必要な書類を確認する
良さそうな候補者が見つかったら、本人確認書類をお願いしましょう。国籍によって適切な書類が変わります。
- タイ人の場合: タイ国民IDカード(บัตรประจำตัวประชาชน)のコピー。住民登録(タビアンバーン/ทะเบียนบ้าน)のコピーもあると安心です。
- タイ人以外の場合: タイで働く家事労働者にはミャンマー国籍の方も多く、その場合タイのIDや住民登録は持っていません。パスポートと労働許可証(ワークパーミット/ใบอนุญาตทำงาน)のコピーが一般的です。
- 前の雇用主からの推薦状(あれば)
- 無犯罪証明書/経歴チェック(ใบรับรองความประพฤติ)——任意。安心のために取得を頼むご家庭も多いです
無犯罪証明書は自動では付いてきません。タイ警察に申請するもので、少し時間と手数料がかかります。気になる場合は、エージェントに手配を手伝ってもらえるか聞いてみましょう。
STEP 4:面接は「まずビデオで」

当社(HelloNanny)では、まずビデオ面接から始めることをおすすめしています。会いに行く手間がなく、短時間で何人もと話せて、安全。しかもアプリのリアルタイム翻訳を使えば、言葉の壁も気になりません。ビデオで「良さそう」と感じた人とだけ、実際に会えばOKです。
聞いておきたい質問:
- 前の仕事では何を担当していた?なぜ辞めた?
- 何歳の子どもを見た経験がある?
- どんな料理が作れる?(その場で作ってもらうと、よく分かります)
- 緊急時にはどう対応する?
- 希望のお給料と、いつから働ける?
そして、直感も大切に。ビデオ越しの話し方や反応を見るだけでも、多くのことが分かります。お子さんがそばにいるなら、画面越しの様子も観察してみましょう。
STEP 5:試用期間を設ける
正式雇用の前に、2週間〜1か月の試用期間を設けると、お互いの相性を確認できます。試用期間中もお給料は支払います。
やさしい進め方の一例:
- 1週目:親が在宅で一緒に過ごし、やり方を見せる
- 2週目〜:少しずつ、単独で対応する時間を増やす
- 試用期間の終わりに:お互いに正直なフィードバックの場を持つ
STEP 6:契約は「書面」で
口約束だけだと、後で「言った・言わない」になりがちです。きちんとした契約書でなくてOK——簡単なメモ書き程度でも十分効果があります。これはご家庭とナニーさん同士で用意するものですが、次の内容を書面に残しておくのがおすすめです。
- 勤務日・勤務時間
- 給与額・支払日
- 業務範囲(何をお願いする/しない)
- 休日・有給の扱い
- 退職・解雇の予告期間
- 住み込みの場合:居室の条件、食事の有無
多くのご家庭は口約束のままですが、簡単な書面にしておくだけで、ほとんどの誤解を未然に防げます。
STEP 7:法的な責任を知っておく

ここは初めての雇用主が一番間違えやすいところなので、しっかり読んでください。
社会保険について:多くの職種の従業員と違い、タイでは家事労働者(ナニー・メイド)は社会保険(ประกันสังคม/プラカンサンコム)の"適用除外"です。つまり、家庭で雇うナニー・メイドを社会保険に加入させる義務は基本的にありません。(タイ人の家事労働者は「ゴールドカード」(国民皆保険=UCS)で公的医療を受けられます。外国人の家事労働者は、労働許可の取得時に入る健康保険でカバーされます。)
まず、法律で定められていること(事実)です。 以下はタイの法律が家事労働者に定めている基準で、当社の意見ではなく法律上の決まりです。法律上、働く人には次の待遇が認められています。
- 週に最低1日の休日(休日の間隔は6日を超えないこと)
- 年13日の祝日有給(5月1日メーデーを含む)
- 勤続1年後に年6日の有給休暇
- 年30日までの有給の病気休暇(連続3日以上休む場合は診断書が必要)
- 祝日に働いてもらった場合は通常のお給料の2倍
- お給料は最低でも月1回、タイバーツで支払う
お給料についてもう1つ、これも法律上の事実です。2024年の法改正で、家事労働者にも最低賃金が適用されるようになりました(バンコクの最低賃金は2026年時点で日給約400バーツ)。
ここからは、法律とは切り分けた「当社のおすすめ」です。 上記の法定ラインを守るのは大前提として、その上でナニーさんをフェアに扱うことが、良い人に長く働いてもらう一番の近道です(基準から外れるほど離職につながりやすいのも実情です)。最低賃金より上の、相場に見合った公正なお給料をおすすめします(お給料の相場ガイドもどうぞ)。また雇用を終えるときは、地域の一般的な慣習にならって1ヶ月前の予告(または1ヶ月分の給与の支払い)をし、未払いのお給料は速やかに精算するのがおすすめです。
⚠️ 法律やルールは変わることがあり、ご家庭ごとに事情も少しずつ違います。これはあくまで分かりやすい概要で、法的アドバイスではありません。個別の件は専門家に確認するのが安心です。
おわりに
初めての雇用は不安が大きいものですが、結局は一歩ずつ進めるだけ——何が必要かを知り、何人かに会い、相性を試し、書面にし、相手をフェアに扱う。それができれば、家族の毎日を本当に良い方向に変えてくれる関係を築けます。
「良い人を見つけたい」——そのお手伝いを、HelloNannyは最初の検索から働き始めた後まで一貫してサポートします。


